YoichiOchiai
MediaArtist / Ph.D / Prof.
1987年東京生まれ。メディアアーティスト、
博士(学際情報学)、筑波大学准教授。
東京大学学際情報学府博士課程修了後、
「デジタルネイチャー(計算機自然)」という独自の概念を軸に、先端テクノロジーと芸術表現を融合させた革新的な作品を数多く発表。
東京都現代美術館やArs Electronica(オーストリア)など国内外の主要美術館で展示を行い、国際的な評価を確立。
2025年 大阪・関西万博ではテーマ事業プロデューサーを務め、パビリオン「null²(ヌルヌル)」が多くの来場者から高い評価を受け話題に。
STARTSPrize、World Technology Award、SXSW Arrow Awardsなど受賞歴多数。
日本の伝統文化と最先端技術を結ぶ独自の表現世界で、現代アートの新たな可能性を切り拓き続けている。
メディアアーティストであり多彩な顔を持つ落合陽一
日常的に車に乗る機会が多く、移動時間を創作活動に充てている。車内はパソコンやヘッドマウントディスプレイを用いた作業場となり、音楽制作やDJの準備など、移動中も絶えず創造的な時間を過ごす環境となっている。
造形としての車に強い関心を持つ落合氏は、特にフロントグリルやボンネットに映り込む光の表情に魅力を感じてきた。MODELLISTAのアルファードが持つ流線型のデザインとエアロパーツの繊細なディテールに着目し、波という媒体を通して車体を歪ませるアプローチを選択した。
波に映し込むことで車体に新しい視点が生まれると考え、人工物であるデザインされた流線型と、自然現象である波の揺らぎが重なり合うことで生まれる造形を、本作のコアとした。
撮影にはライカSL3とノクティルックスレンズを使用。被写界深度を極端に浅くすることで、波の表面ではなく光学的に変形した車体のみを捉えることに成功した。動画ではなく写真という形式を選んだのは、作品としての完結性を重視したためだという。
2025年は万博をはじめ、数メートル単位の大型作品を多く手がけた落合氏。2026年は、さらにダイナミックに動く彫刻や、より流動的な形態を持つ大規模な作品の制作を構想している。新たな地域での展覧会開催を視野に入れ、これまでにない表現の可能性を追求し続けている。
トヨタ アルファード
静謐と躍動、2つのエッセンスを研ぎ澄ませ上質な佇まいを追求したアルファードを、MODELLISTAが「個性際立つ堂々さと煌めくスタイル」というテーマで、さらに品格あふれる佇まいへと引き上げた。その流線型のラインと空力を意識したデザインは、落合氏のデジタルと物理の境界を探求する姿勢と共鳴し、波という媒体を通して歪ませることで、車体の造形美そのものが持つ力を可視化する作品へと結実した。